ハイレゾ という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
最近AppleMusicやSpotifyにてハイレゾ音源の配信がスタートしたことで話題になりました。
ただし、iPhoneやお手持ちのスマートフォンでそのまま利用しても実はハイレゾ音源は使用できないことが多いです。
そこで今回はハイレゾとはなにかを解説したうえで、どのようにしたらお手持ちのスマートフォンでハイレゾ音源を楽しむことができるか解説します。
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ハイレゾ とは
ハイレゾとは、ハイレゾリューションオーディオ (High-Resolution Audio) のの略称です。
Resolutionは解像度という意味です。
つまり、直訳すると「高解像度な音源」という意味になります。こちらの比較対象はCD音源です。
ではどのような指標を用いてCDより高解像度と定義するのでしょうか。
指標は2つの指標を使用します。
- サンプリング周波数
- 量子化bit数
そもそも我々がサブスクやCD等で楽しめる音楽はデジタル化された音源です。
デジタル化された音源のイメージを図にすると以下の通りになり、縦軸が量子化bit数を表し、横軸がサンプリング周波数を表します。

それぞれ解説します。
サンプリング周波数
サンプリング周波数は1秒間にどれだけ細かく音を計測しているかを表した指標です。
これはアナログ信号からデジタル信号に変換するときにどれだけ細かく記録しているかを表しているので、大きければ大きいほどアナログ信号(=原音)に近い高解像度の音を再現できるということです。
わかりやすくテレビの指標で例えると画質(解像度)と言えると思います。
テレビも元の映像を出力する際に、細かい点で表現しています。その点が多ければ多いほど解像度が高い映像になります。
量子化bit数
量子化bit数は音の大小をどれだけ細かく計測しているかを表しています。
数値が大きいほど微弱な大小の差異を計測することができるため、なめらかな音源になります。
こちらもテレビで例えると、表示色と言えます。
多くのディスプレイでは、約1619万色(疑似フルカラー)や約1677万色(フルカラー)という表示色を使用していますが、中には約10億7374万色という表示色を持つディスプレイが存在します。
これにより、よりなめらかなグラデーションを表現することができるようになります。
ハイレゾ 音源の評価方法
サンプリング周波数と量子化bit数で評価することがわかりましたが、ハイレゾやCD音源はどの程度の数字になるのでしょうか。
CD:
(サンプリング周波数) 44.1kHz
(量子化bit数) 16bit
ハイレゾ:
(サンプリング周波数) 48kHz ~ 196Hz
(量子化bit数) 16bit ~ 24bit
表にすると以下の通りです。

AppleMusicでは「ハイレゾ」と「ロスレス」という言葉が書かれています。
ハイレゾは上記の通りですが、ロスレスとは、CD音源同等という意味です。
参考①:ロッシー音源とは
現在のサブスクサービスの多くは非可逆圧縮ということを実施してから配信しています。
こちらは、読んで字のごとく圧縮したデータを解凍する際に、元の状態には戻せない圧縮方法です。
そのため、ロッシー音源ではCDの音源よりも音質が下がっています。
参考②:コーデックの種類
ロッシーやハイレゾを見極める方法として、コーデックを見る方法があります。
コーデックとは、音楽ファイルの拡張子のことです。
以下が現在の代表的なコーデックです。
WAV (WAVE):音声信号をデジタルデータ化したものをそのままファイルに記録する形式。
AIFF (Audio Interchange File Format):非圧縮状態で格納することができるファイル形式。Apple社が開発。
FLAC (Free Lossless Audio Codec):音質をまったく損なわずに保存することができる形式。
ALAC (Apple Lossless):16 bit/44.1 kHz ~24 bit192 kHz に対応。Apple社が開発
aptX Lossless :44.1kHz / 16bit CDロスレスオーディオ品質にて高音質伝送が可能
LDAC:SBCの3倍(96khz/24bit)の高音質伝送が可能。Sony社が開発。
AAC(Advanced Audio Coding):主にiPhoneで使用されているコーデック
SBC(Sub Band CODEC):Bluetooth製品では、必ず対応しているコーデック
aptX:主にAndroidで使用されているコーデック。SBCより圧縮率が低い。
以下一覧です。

ハイレゾ を聞くために必要なもの
ハイレゾ音源がなにかがお判りいただけたでしょうか。
ハイレゾ音源の配信が開始されたAppleMusicやSpotify、AmazonMusicを使用したからといってハイレゾ音源を楽しめるわけではありません。
本章ではハイレゾ音源を聞くのに必要な要素を紹介します。
ポータブルDAC、USB-DAC
高音質のハイレゾ音源をそのまま出力できる変換装置です。
スマートフォンやパソコンでは、ハイレゾ音源を再生することはできますが、ハイレゾ音源の音質にはなりません。
以下のような機器をスマートフォンとイヤホンの間に接続することで再生可能となります。
イヤホン・ヘッドホン
ハイレゾ音源は、イヤホンがハイレゾに対応していないと、その音質を再現することはできません。
以下マークを参考にイヤホンを探してみるとよいです。

FiiO フィーオ FD1 Blue FIO-IEM-FD1-L
以下は無線イヤホンですが、LDAC対応ですので、ハイレゾ音源に対応しています。(ただしスマートフォン側もLDACに対応している必要があります。)
アプリ
AppleMusicやSpotify、AmazonMusic等ハイレゾ音源を配信しているアプリが必要となります。
また、上記アプリ内でもハイレゾ音源以外はロッシー音源となりますので、注意が必要です。
以下サイトから仮想通貨で商品が購入できます。
100万点以上の商品が出品されていますので、良ければ見てみてください。
ハイレゾ まとめ
いかがでしたでしょうか。まだまだ聞くための制約が多い印象ですが、ここ1年で急速にインフラが整備されてきたことを感じています。
2021年9月には新しいiPhoneやAirpodsの発売が予測されており、まだまだ改善されそうです。
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おわり